公開日 2025-07-21 更新日 2025-10-10
2025-08-09に安定版になりました。これからインストールしようという方は debian-13.0.0-amd64-netinst.iso を https://www.debian.org/ からダウンロードできます。https://www.debian.or.jp/ の方はまだ 12 のままですが、そのうち対応すると思います。
インストールの手順は変更はないと考えられます。以下でインストールしたテスト版も何回か軽く構成パッケージのアップグレードがあっただけで、そのまま安定版として使えています。このページの最後に、若干書き加えておきます。
Debian13(trixie)のインストールと同時に、HDDをSSDに入れ替えました。画期的に起動が速くなったので、まずそれを記録しておきます。
スイッチオンからの各事象の開始までの秒数。インストールが終わった後に測定したものです。起動時間は105秒から55秒になりました。SSDの力は大きいといえます。
| 画面表示 | 開始事象 | HDD(Debian12) | SSD(Debian13) |
| なし | スイッチオン | 0秒 | 0秒 |
| なし | ピッという音 | 5秒 | 5秒 |
| BIOS画面 | 13秒 | 13秒 | |
| GRUB画面 | 19秒 | 19秒 | |
| loading.. | 42秒 | 32秒 | |
| login画面 | 105秒 | 55秒 |
スイッチオンからの秒数を書いている。各ステージの所要時間ではない。
GRUBでの待ち時間はデフォルト(5秒)のままにして、測定に含まれている。何回か測定して平均しているが目視なのでそれほど正確ではない。
今回のハードは常用しているものではありません。古いものです。2009年9月にtesting状態のDebian6(Squeeze)を入れ、無料で試用できたWindows7とデュアルインストールで使っていたハードです。2017年にはDebian9(stretch)を入れ(Debian Stretch のインストール計画参照)、2019年まではメインのデスクトップとして使っていました。その後テスト用の機械として、2023年にDebian12(bookworm)を入れました(Debian12(bookworm)のインストール参照)。
今回取り上げる理由は2つ。
今までのLinux生活の記事をみかえすと、いろいろ思うようにならないことと取り組んだことを多く書いています。簡単にできてしまったことは特に書こうという気が起きないだけなのですが、結果としてインストールは難しそうだという印象になっているかもしれません。今回は簡単だったことを強調したいと思います。
機器の構成は次のとおり。
| 部品 | 型番・規格 |
|---|---|
| マザーボード | ASUS M3A78-EM |
| CPU | AMD Athlon(tm) 64 X2 Dual Core Processor 5600+ × 2 |
| メモリ | 8GB |
| ストレージ | KIOXIA EXCERIA SATA SSD 960GB |
| インストールイメージ | debian-trixie-DI-rc1-amd64-netinst.iso |
| ディスプレイ | JAPANNEXT JN-IPS28UHDRC65W 4K 28' HDMI接続で1920x1080@60Hz |
ディスプレイは、HDMI接続で1920x1080、リフレッシュレートは60Hzです。HDMI接続にしてインストールすれば自動的にこの解像度になります。このディスプレイは4kだから3840x2160 までいけるのではと思わなければ何の問題もありません。1920x1080はちょっと古いPCにありそうなディスプレイなので、そのまま使用するという想定で、これにします。詳細は後で書きます。
Linuxのディストリビューションはいろいろありますが、今回入れるのはDebianの次期安定版である Debian GNU/Linux 13 (コードネーム「trixie」) です。まだ安定版としてリリースされる前のテスト版ですが、今夏にも安定版になる予定ですので、かなり完成度は高いはずです。
インストールイメージとして debian-trixie-DI-rc1-amd64-netinst.iso を使います。このファイル名をもとに、バージョンやインストール方法を説明します。テスト版を選択する理由は後で書きます。
安定版ならhttps://www.debian.or.jp/cdimage/からダウンロードが可能です。Debian13が安定版になってからはここから、debian-13.xx.x-amd64-netinst.iso のような名前のファイルをダウンロードできるようになるでしょう。現在はまだdebian-12.11.0-amd64-netinst.isoになっています。
今回使う debian-trixie-DI-rc1-amd64-netinst.iso はhttps://www.debian.org/devel/debian-installer/からダウンロードしました。「Debian-Installer を使ったインストール」というページで、「公式リリース」の 「netinst CD イメージ」から 「amd64」を選択しました。安定版リリースまでに変わっていくとは思います。
Debian13が安定版になると、ここはDebian14のページになります。安定版になるまでにあと2年あるテスト版となりますので紆余曲折があるかもしれません。安定版の13をおすすめします。
このインストールイメージを使って、USBメモリを起動ディスクにするにはLinuxでは端末で、
# cat debian-trixie-DI-rc1-amd64-netinst.iso > /dev/sdX # sync
とします。sdX は sdb とか sdc など状況により変わります。間違えると大変なことになりますが。
Windowsの場合はここ15年ほどやったことがないので、よく知りません。「windows iso usb 書き込み」とでも検索してください。専用ソフトをダウンロードするかWindowsのツールを呼び出して操作するか、方法がいくつか出てきます。Windowsの起動ディスクを作る方法が出てくるかもしれません。
赤いSATAケーブルでつながっているのが250GBのHDD。
接続先はHDDと同じくSATAの2番目のコネクタ。1番につないでいた先々代のHDDが不調だった時に2番にしたら直ったので、その時以来踏襲している。どうやらケーブルが悪かったらしい。
黒いフラットケーブルにつながっているのはCD/DVDドライブ。ATAの端子があるマザーは我が家ではこれが最後。接続していないがフロッピーディスクの端子もある。
USBから起動するようにBIOS設定。起動中に[DEL]キーを押して設定に入り、Boot順序を設定します。このBIOS設定ではHDDのくくりの中に現在挿入されているUSBメモリが追加されていて、それを優先の位置にします。インストール後はUSBを抜くので設定をし直す必要がありません。
"Exit & Save Changes" でBIOS設定を抜けると、インストーラのメニューが出ます。このままEnterします。最近はグラフィカルインストールが便利なので一択です。
写真を取るのにもたもたしていたら、自動で進んでしまって混乱したのですが、写真をよく見ると"speech synthesis"つまり合成音声によるガイドが始まると言っていますね。このあと最初に音の出力先を聞いて来たのはこのためだったのですね。
定番の流れです。まず言語選択画面です。これはインストール時に使う言語です。Englishが初期値ですが、スクロールしてJapaneseを選択し、continueします。Italianの後にでてきます。
次は場所の選択です。日本語を選択したので、ここから説明も日本語です。「日本」を選び[続ける]を選びますます。説明にあるように場所の選択とはタイムゾーン(時間帯)とロケールです。
キーボードの選択です。かななどの設定があるかどうかではなく、英字記号の配置の指定なのだと思います。普通のキーボードなら「日本語」を選ぶことになります。
ホスト名はローカルネットワークに複数のコンピュータを置く場合に識別するための名前ですが、機構上一台でも必要です。初期値としてはdebianが入っています。今回はストレージの交換とOSのバージョンアップなので前につけていた名前と同じものにします。本当は前のホスト名と異なる名前にしたほうが面倒がないのですが、頻繁に変えると人間側で混乱します。異なるOSになったのに同じ名前のままだと、異なるコンピュータが名前を偽ってなりすましていると疑われることがあります。sshで以前接続していたコンピュータから再接続する時に警告が出ますが、知っていれば簡単に対処できます。
しっかりとインターネットの仕組みを理解するのは過剰という意味で、このページの解説はなかなかよくできています。普通の人はホームネットワークなので、外にこの設定は出ませんから、たとえばouchi.comとかにしておけばよいでしょう。ある理由からlocalという単語は避けます。
dabiyone.comは私がウエブページとメールのために個人で取得したドメインです。年間1,728円程度で維持しています。nan.dabiyone.comはそのサブドメインの形ですが、実際には内々での使用です。
にもかかわらず、ローカルネットワーク内では、/etc/hostの設定でbanach.dabiyone.comで使えますし、mdnsにより、banach.localでもアクセスできますから、本当に何でも良いといえます。
root(管理者)のパスワード設定。設定しないとrootを使えなくして第一ユーザーにsudoの権利をつけると言っています。Ububtuではデフォルトでこうなります。rootになって作業することに慣れるとsudoよりもパスワードでrootになって作業するほうが楽です。このrootというユーザー名は秀逸。Windowsでは administrator になるので、打鍵が大変。
一般ユーザーの普通の名前(フルネーム)。ログインするときには次で設定する簡略なユーザー名を使う。ここで adachi junichi と入れると次のユーザー名で初期値がadachiになるのでいつもこうしている。英語圏ではファーストネームをユーザー名にするのが基本らしい。
以前は、ここで入力する名前(フルネーム)は /etc/password ファイルに書かれるだけで、ログイン時に表示されるのは短いユーザー名だったのですが、最近はここのフルネームが表示されて選択するようになったので、知らないとユーザー名の概念がつかみにくいかもしれません。多分漢字でも問題ないと思いますが、やってみたことはありません。
割り当てるUsernameを決めます。前の Full name から最初の単語が選ばれて、初期値になります。半角の英字で登録することをおすすめします。端末でユーザー名を打鍵することが多かったので漢字変換の必要なユーザー名が使いたいと思ったことはありません。
複数のユーザーがこのコンピュータを使うときには、異なるユーザー名を登録しなければなりません。インストール時には一人だけの登録です。異なるユーザーを登録するにはインストール後にこのユーザーでログイン後、rootになって作業します。
Debian12では、パスワードを定期的に変更すべしと書いてありましたが、13ではこの記述がなくなりました。最近は頻繁に変更させると覚えられないので、どこかにメモしたりして漏れやすいと言われています。
ディスクは領域分け(パーティショニング)をして使用します。新品のディスクでも使いまわしのディスクでも、まっさらにして入れるのならば、おまかせ(つまりはガイド・ディスク全体を使う)で問題ありません。今回はtestingなのでOSを入れる場所をもう一箇所予約で空けておきたいのですが、はじめから「手動」を選択すると路頭に迷うので、とりあえず「ガイド・ディスク全体を使う」で様子を見ることにします。LVMは故障時に不安なので使ったことがありません。
この項目はわかりにくい。インストールするディスクの選択です。"960.2GB ATA KIOXIA-EXCERIA S" というのが見えます。これを選択します。もう一つの"4.1GB FLASH Drive..."というのはUSBメモリです。
初心者ユーザーに推奨されている1つのパーティションにするのが一番上にあってこれが初期値です。
自分の作成したファイルを格納する/homeを別にするのを選ぶことにします。これはOS用に使う部分を分けて、故障時に自分のファイルを守るためという理由がありました。SSDになってからはそれで救われる故障はないような気がしています。今回はOSを入れ直しても、もとの/homeをそのまま使えるように「/home パーティションの分割」を選びます。
/homeパーティションを分けるならば、こんな感じでどうでしょうとガイドが示してくれているわけです。
▽以下をみてください。先に選んだ"960.2GB ATA KIOXIA-EXCERIA S"が今回のインストール対象になっています。58.2GBのシステム領域と8.3GBのスワップ領域を確保して残りの893.7GBを/homeに割り当てています。番号が 1,5,6 と不連続なのは理由がありますが気にしないでください。ただのラベルです。
1. 58.2GB / これはOSのシステムとソフトウェアを追加した時に使われる領域です。(ソフトウェアによっては/home内に追加する場合もあります) 5. 8.3GB スワップ領域はメインメモリが不足するときに一時的にデータを退避させる場所です。これをどのぐらいとるかは時代とともに変遷があります。 6. 893.7GB /home これはユーザーのデータを保存する領域です。
これで良いならば、下方の「パーティショニングの終了とディスクへの変更の書き込み」を選択して[続ける]をクリックします。
面倒ならばこのままインストールを続けてもいいのですが、今回は1.と同じ大きさのパーティションを予備として確保します。長くなるので、このページの下部のパーティション追加に書いておきます。デメリットもあるのでお勧めはしませんが、手動でパーティショニングをするときの参考になるかもしれません。
書き込んでよいか、最終確認されます。「いいえ」が選択されているのを「はい」にして[続ける]をクリックする必要があります。逆に言うとまだやり直しがききます。
よく見るとパーティション2.が追加されていますが、このページの下部のパーティション追加で追加したものです。なくても今回のインストールには影響はありません。
パーティションの切り分けが終わればOSのインストールですが、ネットインストールはインターネット上のアーカイブからデータを取り寄せて行います。Debianのアーカイブは各所にありますから、どこから取り寄せるのが速いかの選択です。日本でいいでしょう。
デフォルトはdeb.debian.orgです。日本からならこれで最適なところへ振り分けてくれるはずです。自分のインターネット環境が特別なところを経由している場合は「近い(速い)」ところが別にあるかも知れません。
インターネット接続の環境が特別でプロキシ(中継機構)経由でなければ接続できない場合の設定です。普通は空欄のまま。
どんなパッケージを必要としたかの統計に情報を送ることを許すかどうかの設定です。最近のデフォルトは「いいえ」です。どちらでも。
ソフトウェアの選択です。ご心配なく。ごく一部の選択です。
メインの選択はデスクトップ環境の選択です。...GNOME から ...LXQt までのどれかを選択します。GNOMEをおすすめします。
GNOME, KDE, Xfce の3つが選択肢だった時代にGNOMEを選んでから、どれもかなり変わりましたが、使い慣れたGNOMEを使い続けています。当時はメニューにすべてが詰まっていてわかりにくいKDE、思い切って整理されていたGNOME、軽量といいながら力ないPCではそれほど変わらず重たいXfceでした。デスクトップ環境も選択できるというので、GNOMEとCinamonを両方入れてみたことがありました。ログインのときに切り替えることができるのですが、同じソフトが2つアンコンを変えてメニューに並んだりして煩わしく、後悔したことがあります。現在はどうなっているのかはわかりません。
標準システムユーティリティは拒否したら何が起こるか試していません。入れときましょう。
Webサーバーは普通は不要。私はこれを動かして、ローカルの他のPCからbanach.dabiyone.comまたはbanach.localでウェブページを閲覧できるようにしています。特にPHPを利用して住所録とメモを管理しています。
sshは私には必須。他のPC(すべてLINUX)に端末でアクセスして操作したり、ファイルマネージャでsftpによるファイル共有をします。
最後の "choose a debian blend for installation" というのは今まで見かけませんでした。用途別にソフトウェアを選んでくれるものかと想像します。Education, Multimedia, Science, Game などでしょうか。日本語に訳されていないものもまだ多いかと思います。
GRUBというブートローダをインストールする前に確認しています。起動できるOSを拾って選択メニューを作ってくれるソフトウェアです。
今回のインストールではOSは今インストールしたものが唯一ですが、これまでWindowsや他のLinuxがすでに入っているときには、ここで検出してメニューを作ってくれています。おすすめされるまま、「はい」でいいと思います。
書かれているとおりですが、インストールをすると選択したSSDにGRUBも入れるということでokです。
これでインストールは終了です。
インストールメディアが取り除かれていることを確認せよと言われていますが、ここでUSBメモリを抜くと終了までに文句を言われることになると思います。最近試していないですが、USBメモリから読み込んだbashスクリプトを実行しているので続けられなくなるようです。[続ける]で先に進むと再起動がかかります。画面が暗くなったときに抜くということでかまいません。
マザーボードによっては、USBの起動順序からそのままでも大丈夫という例もありました。
再起動後のBIOS画面です。なかなか写真を取るのは難しい。
GRUBのメニューです。5秒でデフォルトのOSが起動します。今回のはWindowsが入っていないのでOSはDebian13だけ。久しぶりによく見たら2番目の項目は"Advanced options for Debian GNU/Linux GNU/Linux" になっています。GNU/Linuxが繰り返されていますね。見る人が少ないのかもしれません。
起動中のメッセージが流れるのですが、初回は何かしらの調整をしているものが出ることがあります。素早く流れるので写真にでも取らない限り認識できません。logには残っていると思われるので見ることはできますが、トラブルがなければ流します。
ログイン画面です。ユーザーをここから選択するようになっているのですが、インストール時には1人のユーザーしか登録していませんから選択するというイメージがありません。それなのに、「アカウントが見つかりませんか?」と問われるのは困惑するかもしれません。インストール時によく読むとメッセージには「あなたのアカウントのユーザー名」と書かれていますので、アカウントという言葉は唐突ではないのですけど、「見つかりませんか」はわかりにくい気がします。
少し前は、ここは入力枠が出て、自分でユーザー名を入力していました。
パスワードです。
ツアー(使い方概要のガイド)が始まりました。いままではこのようなものはなく、シンプルだったのですが。
GNOMEの最初の表示はDebian12とほぼ同じに見えます。まだ13はテスト版なので安定版になる過程で変更になる可能性がないとはいいきれないところではあります。
Debian12と同じというのは、ログイン直後にアクティビティ画面になるというところです。
アクティビテイ画面というのは、作業ウインドウを切り替えたり、新たにアプリケーションを選択して起動する画面です。マウスを左上の角に近づけるか、左上のボタンをクリックすると、現れます。
ログイン直後は作業のウィンドウがないので、ワークスペース(切り替えのデスクトップ)の選択だけが見えています。下部の中央にあるアイコンは予め使いそうなアプリケーションの起動アイコンが並んでいますが、お気に入りと起動中のアプリケーションのアイコンが置かれる場所で「ダッシュ」と呼ばれるようです。多分ダッシュボードから来ているのでしょう。一番右の9個の白丸のアイコンは、アプリケーションの一覧を表示するものです。
一番右の9個の白丸のアイコンをクリックして出てくる、アプリケーションの一覧の1ページ目。ワークスペースの選択は上の方に押しやられましたが見えています。
アプリケーションの一覧の2ページ目。
アプリケーションを選ばず、ワークスペースを選んだときのデスクトップの様子です。Debian11まではこれがログイン直後のデスクトップでした。
下部には起動中のアプリの切り替えもなければ、メニューもありません。すべてアクティビティ画面に統合されています。
上部右に、設定・ログアウト・電源オフなどのボタンのあるパネルが隠れています。右上のスピーカーや電源ボタンのアイコンをクリックすると出てきます。

上部中央の日時の表示部分をクリックすると、カレンダーと通知の履歴が出てきます。
ネットワークインストールでも、普段使用するソフトウェアは揃っていて、追加するものは少ない。特に、ファームウェア関係と日本語入力関係がノータッチでも使えるようになって楽になったと思う。
DVD/CDドライブ(ATA接続!)のついたPCなのでDVD再生をしてみたら、non-freeのパッケージを入れなければならなかった。加えて自作のpythonプログラムの動作確認をして、必要なパッケージを入れた。Javaは枯れたバージョンを入れることが多かったDebianにしては思い切った25の導入。自作プログラムも問題なく動いた。
synaptic (0.91.7)
libdvd-pkg (1.4.3-1-1.1)
google-chrome-stable (137.0.7151.68-1)
bluefish (2.2.17-1)
gedit (48.1-4)
gimp (3.0.2-3.1)
ffmpeg (7.1.1-1+b1)
gir1.2-gexiv2-0.10 (0.14.3-1+b1)
python3-pil (11.1.0-5+b1)
imagemagick (7.1.1.43+dfsg1-1)
python3-mutagen (1.47.0-1)
gstreamer1.0-tools (1.26.1-1)
audacity (3.7.3+dfsg-1)
vlc (3.0.21-10)
openjdk-25-jdk (25~22ea-1)上記のlibdvd-pkgパッケージのインストールには、synapticの「設定」-「リポジトリ」から設定の変更が必要になります。
設定方法がちょっと変更になっています。

セクションの部分ですが、main に non-free-firmware が追加されていて、これによりノンフリーであることが多いファームウェアも自動でインストールされるようになったようです。
libdvd-pkgパッケージを選択できるようにするには、ここにさらに、non-free, contrib を書き加える必要があります。

URIの並びには、3つのdebとそれに対応したdeb-srcがあります。全部で6つになります。よくわからないまますべてnon-free, contrib を書き加えました。

Debian11や12では、non-free, contrib は選択ボタンになっていて、この6つ全部に反映されていました。
CUIの設定ファイルレベルでは同じで、GUIでの表現の仕方の変更ということでしょう。
/etc/apt/sources.list内の設定を見ておきます。synapticを使わない場合は、ここを書き換えることになります。まず、Debian11(bullseye)の場合
deb http://deb.debian.org/debian/ bullseye main contrib non-free deb-src http://deb.debian.org/debian/ bullseye main contrib non-free deb http://security.debian.org/debian-security bullseye-security main contrib non-free deb-src http://security.debian.org/debian-security bullseye-security main contrib non-free # bullseye-updates, to get updates before a point release is made; # see https://www.debian.org/doc/manuals/debian-reference/ch02.en.html#_updates_and_backports deb http://deb.debian.org/debian/ bullseye-updates main contrib non-free deb-src http://deb.debian.org/debian/ bullseye-updates main contrib non-free
Debian13(trixie)の場合
deb http://deb.debian.org/debian/ trixie contrib non-free main non-free-firmware deb-src http://deb.debian.org/debian/ trixie contrib non-free main non-free-firmware deb http://security.debian.org/debian-security/ trixie-security contrib non-free main non-free-firmware deb-src http://security.debian.org/debian-security/ trixie-security contrib non-free main non-free-firmware # trixie-updates, to get updates before a point release is made; # see https://www.debian.org/doc/manuals/debian-reference/ch02.en.html#_updates_and_backports deb http://deb.debian.org/debian/ trixie-updates contrib non-free main non-free-firmware deb-src http://deb.debian.org/debian/ trixie-updates contrib non-free main non-free-firmware
今回このPCに割り当てられたディスプレイはJAPANNEXTのJN-IPS28UHDRC65Wで、28インチの4Kディスプレイです。解像度は3840x2160ですが、28インチなのでそのままでは字が小さすぎます。この製品は4kのテレビ放送やゲームなどに対応するためなのでしょう。対してマザーボードはDVIやVGAが主流だった時代のものです。インストール前に接続して試してみました。
このマザーは、DVIとVGA、HDMI、DisplayPort(DP)が使えます。ディスプレイはHDMIとDP、USB-Cで、素直に接続するなら、HDMIかDBのどちらかです。
| M3A78 | JN-IPS28UHDRC65W | |
|---|---|---|
| DVI | 2560x1600 @60Hz | |
| HDMI | 1920x1200 1080p | 3840x2160 @60Hz |
| DP | 2560x1600 @60Hz | 3840x2160 @60Hz |
| USB-C | 3840x2160 @60Hz | |
| D-sub | 2456x1536 @75Hz |
M3A78注 Dual-Display対応 : DVI-DとHDMIは同時使用不可。 DPはPCI-Express X16スロットと排他利用
実際に接続してみると、DP接続では2048x1152 @59.90Hzまで選択できるものの、BIOS画面もGRABの画面も出ず、ログイン画面からの表示になってしまいます。
MDHI接続では1920x1080 @60Hzまでですが、BIOS画面から表示されます。結局HDMI接続にするのですが、BIOSアップデートもしてみました。
M3A78-EM は、BIOS セットアッププログラムのメニューからアップデートできます。asusのサイトから M3A78-EM-ASUS-2701.ROM をダウンロードして行いました。1805から2701へのアップデートになりましたが、変わらずです。
Linuxのディストリビューションはいろいろありますが、今回入れるのはDebianの次期安定版である Debian GNU/Linux 13 (コードネーム「trixie」) です。Debianは常に「安定版(stable)」、「テスト版(testig)」、「不安定版(unstable)」の3つがあって、このところ2年に一度テスト版から安定版に格上げになることでバージョンアップになります。現在(2025.7)の安定版は12 (コードネーム「bookworm」)で、期日は未定ですが、この夏に現在テスト版である13が安定版になる予定です。
現在の13はかなり安定版に近いのでこのまま使っていって、通常のアップグレードで安定版に移行できるのではないかと考えています。もっとも、13が安定版になった時に不連続なことがないとも断言できないので、メインで使っているPCではないテスト用のハードでやってみようということです。
現在メインで使っているPCのOSはDebian11です。もう半年待てば12が出るぐらいのタイミングでしたが、安定版にしたために11になり、12にするタイミングを失っていました。このときの後悔が今回の決断につながっています。
Debianのバージョンとリリース日とインストール歴
3.1 sarge 2005年6月6日 職場のサーバーとして利用 4.0 etch 2007年4月8日 5.0 lenny 2009年2月14日 このテスト版からデスクトップで使用 6.0 squeeze 2011年2月6日 7.0 wheezy 2013年5月4日 9月に入れ替え 8.0 jessie 2015年4月25日 9.0 stretch 2017年6月17日 12月に入れ替え 10.0 buster 2019年7月6日 10月にB450M機を組み立ててインストール 11.0 bullseye 2021年8月14日 23年2月にA520M機を組み立てインストール 12.0 bookworm 2023年6月10日 7月にB450M機にインストール 13.0 trixie 2025年予定 6月にM3A78-EM機にテスト版インストール(今回)
/homeを分けたパーティション構成をガイドによって構成した後に、もう一つパーティションを追加しました。「もう一つのOSを入れるための予備」の領域を作りたかったのですが、リポジトリの設定の結果を見るとテスト版からシームレスに安定版になりそうな状況ですので、必要がなかったかもしれません。それでも、以外にすんなりと分けることができて、記録も残せたので掲載しておきます。
必要がないなと思われる方は「パッケージをどこから取り寄せるかの選択」に戻ってください。
ガイドによる分割結果は次のようになっていました。
1. 58.2GB / これはOSのシステムとソフトウェアを追加した時に使われる領域です。 5. 8.3GB スワップ 上に書いたとおり 6. 893.7GB /home これはユーザーのデータを保存する領域
これを下のように変更します。
1. 58.2GB / これはOSのシステムとソフトウェアを追加した時に使われる領域です。 2. 58.2GB / もう一つのOSを入れるための予備の領域です。 5. 8.3GB スワップ 上に書いたとおり 6. 残り /home これはユーザーのデータを保存する領域
方針としては6.5.を削除してから、2.を1.と同じ大きさで確保し、5.を元の大きさで確保。残りの領域を6.として確保します。
まず、5,6を削除します。
6.に合わせて、[続ける]をクリックします。
6.の内容が表示されています。/home
下の方の「パーティションの削除」を選んで[続ける]をクリックします。
戻ったら6.が削除されています。続けて5.も同様に削除します。
5,6がなくなって1.と空き領域になりました。
「空き領域」を選んで[続ける]をクリックします。
新しいパーティションを作ります。
パーテションの大きさを指定します。システムの予備なので1.と同じ値にします。
基本パーティションか論理パーティションのどちらかを選択します。本来の理由が見えなくなっていますが、1.が「基本」なのでどちらでも構いません。Linux的には「基本」Windows的には「論理」でしょうか。「基本」にしておきます。
先頭側から指定することしか選べないと思っていましたが、末尾もできるようになっていました。全部決めてからまとめて書き込むのでできるのでしょう。先頭側を選びます。
58.2GB、基本パーティション、先頭側で 2. というラベルを振られました。いろいろな条件が自動で割り振られています。マウントポイントは/homeでないので、これを訂正します。
ありそうな選択肢を並べてくれています。当初の計画では空けておくので「マウントしない」にしました。
マウントポイントが「なし」になりました。
最後の「パーティションのセットアッブを終了」を選んで次に進みます。2.というパーティションのセットアップが終わったということです。
2.というパーティションが、58.2GB、基本パーティション、先頭側で できています。さらに次のパーティションを作ります。
新しいパーティションを作るを支持するページを省きました。パーテションの大きさを指定します。今回はスワップの8.3GBです。
この後、「基本」か「論理」か、「先頭」か「末尾」かの質問に答えますが、図は省略します。選ぶのは元のものとおなじ「論理」「先頭」です。
5.というラベルがつけられました。スワップにするには「利用方法:」という部分を変更します。
スワップ領域を選択して次に進みます。
他の設定項目がほとんどなくなっていますが、5.のパーティションの編集に戻っています。最下の「パーティションのセットアッブを終了」を選んで次に進みます。
5.というパーティションが、8.3GB、論理パーティション、先頭側で できています。スワップになっています。さらに次のパーティションを作ります。
新しいパーティションを作るを支持するページを省きました。パーテションの大きさを指定します。今回は/homeで残り全部です。ガイドの最大サイズ835.5GBにします。
この後やはり、「基本」か「論理」かの質問に答えますが、図は省略します。選ぶのは元のものとおなじ「論理」です。
6.というラベルがつけられました。マウントポイントは/homeになっているので、このまま最下の「パーティションのセットアッブを終了」を選んで次に進みます。
予定通りの構成になりました。下方の「パーティショニングの終了とディスクへの変更の書き込み」を選択して[続ける]をクリックします。
空き領域が使われていないということで、警告してくれています。その時が来るまで適当なところにマウントしておいてもいいのですが、今回は初志貫徹で「いいえ」とします。
書き込んでよいか、最終確認されます。「いいえ」が選択されているのを「はい」にして[続ける]をクリックする必要があります。逆に言うとまだやり直しがききます。
この次の工程は「パッケージをどこから取り寄せるかの選択」です。
debian-trixie-DI-rc1-amd64-netinst.isoというRC1を入れたからか、テスト版から安定版になってもシームレスに使い続けられています。
「システムの詳細」を見ても特にOSの名前などに変更はありません。


Java(OpenJDK)について、リリースノートなどではバージョンが21になっていますが、実際には21,25が選択できます。

今回default-jdkというパッケージを見つけました。試していませんが、この説明におすすめは21だと書かれています。
