1の27乗根が作る拡大体

ℚ(ζ)とその拡大次数

x27-1=0 の解は ζ = cos(360˚/27)+isin(360˚/27) として、1,ζ,ζ23,…,ζ26の27個で...というのは省いてしまっています。

拡大次数を調べるために、ζのℚ上の最小多項式を求めます。

27次の円分多項式、Φ27(x)=O は、1の原始27乗根だけが解になる式です。

根は ζ,ζ2457,…,ζ26 と3の倍数を除いたもので18個です。φ(27)=32(3-1)=18 でも確認できます。

Φ27(x)=O の最小分解体も ℚ(ζ) です。

ℚ(ζ)のζiを別のζjに対応付ける写像のうち、1の原始27乗根に移すものだけを考えます。

具体的に計算してみます。ここでも、

σi(ζ)=ζi (i=1,2,4,5,…,26)

とします。σiは恒等変換です。

同時に、5乗根の時と同様に、同型写像の条件を満たすようにζ1以外の移り先の組み合わせも確認します。

ζi の移り先
σ1σ2σ4σ5σ7σ8σ10σ11σ13σ14σ16σ17σ19σ20σ22σ23σ25σ26
ζ1124578101113141617192022232526
ζ2248101416202226157111317192325
ζ3361215212436121521243612152124
ζ4481620151317252101422267111923
ζ5510202581323111162641419271722
ζ6612243152161224315216122431521
ζ7714182221623101741125519261320
ζ8816513210267234201172514221119
ζ9918918918918918918918918918
ζ10102013231626192225258111414717
ζ11112217123721381914252042610516
ζ12122421631512242163151224216315
ζ13132625111023228720195417162114
ζ14141216174519207822231011252613
ζ15153621241215362124121536212412
ζ16165102642025141981327231172211
ζ17177144111825522219261623132010
ζ18189189189189189189189189189
ζ19191122142517120423726102135168
ζ20201326195251141710231622281147
ζ21211532412621153241262115324126
ζ22221772191442616111231382520105
ζ23231911726221410225171351201684
ζ24242115126324211512632421151263
ζ25252319171311751262220161410842
ζ26262523222019171614131110875421

巡回群になっているか(σ2)

さらに σ1 〜 σ26 が巡回群になっているかを調べます。より正確に書くと、どれを生成元とすれば巡回群になるかということです。

まずはσ2を繰り返し作用させた表です。

巡回するかの確認 (σ2のみ)
σi ζk σiσi2σi3σi4σi5σi6σi7σi8σi9σi10σi11σi12σi13σi14σi15σi16σi17σi18
σ21248165102013262523191122177141
3612242115361224211536122421153

ζkは初期値です。k=1から始めると、18回で1に戻ります。全体を巡回する群になっています。

3の倍数乗はσとしては出てきませんが、ℚ(ζ)には含まれますので、ζの3の倍数乗も適切に移されなければなりません。6回で3の倍数を巡回してうまく行っています。

巡回群になっているものがさらにある

σ2 の他に σ5, σ11, σ14, σ20, σ23 が σ2 と同様に全体で巡回し、3の倍数乗の元も6回で巡回してうまく行っています。

巡回の確認 (σ5, σ11, σ14, σ20, σ23)
σi ζk σiσi2σi3σi4σi5σi6σi7σi8σi9σi10σi11σi12σi13σi14σi15σi16σi17σi18
σ51525174201914162622210237813111
3152124126315212412631521241263
σ111111387231022226161419204172551
3612242115361224211536122421153
σ141147172211192325261320105168421
3152124126315212412631521241263
σ201202282514101142675192131716231
3612242115361224211536122421153
σ231231617132195726411101425822201
3152124126315212412631521241263

K=5と10が変化せず、その他は2回で戻ります。

その他の典型例

全体が巡回群にならない場合は、9回、6回、3回、2回のどれかで巡回します。σ4だけ示します。これは9回で巡回します。

巡回するかの確認 (σ4のみ)
σi ζk σiσi2σi3σi4σi5σi6σi7σi8σi9
σ4 1416101325192271
2852026231117142
3122131221312213

ℚ(ζ)/ℚのガロア群

Gal(ℚ(ζ)/ℚ)={σ1245 ,…,σ26} です。

Gal(ℚ(ζ)/ℚ)={e,σ,σ23,…,σ18} (σ=σ411142023)とも書けます。

ℚ(ζ)/ℚ は1段ですが、累巡回拡大ということができます。