実際の作業はDebian9(Linux)上でffmpegを使いました。
ffmpegはコマンドで操作するソフトウェアです。最初の動画を作った時のコマンドを紹介します。
実際には1行ですが、オプションがわかりやすいように1行に1オプションとして書いておきます。最後が出力ファイル名です。
$ ffmpeg -r 10 \ -start_number 9551 \ -i ./index/imgs/DSC_%04d.JPG \ -vframes 236 \ -pix_fmt yuv420p \ nemu04r10mffpf420.mp4
若干の説明をすると、
9551から始まる4桁の連続した整数が入ったDSC_NNNN.JPGという名前のファイルに入った写真を236枚使います。
つまり、DSC_9551.JPG, DSC_9552.JPG, DSC_9553.JPG, .... DSC_9786.JPG の写真です。
これは、./index/ims/フォルダに入っています。パス指定は相対でも絶対でもOK。
1秒に10枚の割合で動画を作り、nemu04r10mffpf420.mp4 というファイルに保存します。
-pix_fmtを指定しないと yuv422p の設定で作業をします。これでデスクトップのTotemというソフトやChromeブラウザでは再生できるのですが、Firefoxでは再生できませんでした。そこで、-pix_fmt yuv420p です。詳しいことは忘れてしまいました。
ffmpegを使ってできると「連続写真から動画 Debian」で検索してわかりました。ffmpegでできるとわかればffmpeg --helpで調べながら実験してなんとかなりました。
サイズをもう少し小さくしたかったのですが、毛のように細い雄しべ(ふっくら広がるのは全部雄しべだそうです)がくっきり見えるようにするにはある程度の大きさが必要です。別の目的のためにimagemagickのconvertコマンドで縮小した画像がありましたのでこれを使いましたが、ffmpegで画像サイズを縮小することも可能です。
まず、咲き始めからとるのが難しいことでした。最初はほとんど蕾のまま日が暮れました。
ここに紹介した2例とも咲き始めるのが昼過ぎで、夕方になっても開ききっていません。最後の方で色が変化しているのは、照明が変わるからです。これを防ぐには昼間からストロボを焚いて同一条件で写せばいいということになりますが、多分外部電源を持ったプロ用でないとバッテリーが保ちません。
ネムノキは葉は夜になると閉じますが、花は閉じることはありません。でも全部の雄しべがピンと伸びてふっくらするのは次の日ということになってしまいます。
このネムノキは実は鉢植えです。高さも数十センチなのでカメラを長時間向けていられるというわけです。今思うと室内で外光が強くないので開花時間が遅いことも考えられます。
昔住んでいた家の隣に5,6メートルになる大きなネムノキがありました。そして離れているのですが、家の庭からネムノキの芽がよく顔を出していました。そこから引っ越す時に小さなものを鉢植えにして持ってきました。そのうちひとつは枯れましたが、もうひとつは花をつけるようになりました。毎年咲くわけではないのですが、一度種ができたことがあります。
離れた所に種が飛ぶのは不思議でした。ネムノキの種はマメ科ですのでサヤエンドウのたねの小さいのがそのまま乾燥したような感じです。果実があるわけではないので、鳥や動物たちに食べられることも無いでしょうし、楓のように飛ぶ形をしているわけではありません。楓もくるくる廻ることでごまかされてしまいますが、あの程度では親木と競合しないところまでは飛んでいけません。
そして1991年の台風19号で屋根のトタンが毛布のように電線にかかったのを見て気が付きました。木の一生を考えれば何年かに一度でも強い風が吹いて遠くに飛ばすことができれば十分なのだと。今年2019年の19号は影響がありませんでした。
私達は毎年起こることで考えていきますが、自然はもっと息の長いものなのだとつくづく思います。